
2026年3月11日、ベトホ法律事務所(BETOHO LAWFIRM)は、関東弁護士連合会 外国人の人権救済委員会のベトナム視察団団長をはじめとする弁護士の皆様をお迎えいたしました。
当日の意見交換では、ベトナムの法制度、日本とベトナムにおける弁護士実務の現状、法解釈および法運用の相違点などについて、率直かつ有意義な議論が行われました。
また、相互理解を深めるとともに、今後は定期的な情報共有を通じた協力関係の構築に向けた第一歩を踏み出しました。これにより、ベトナム在住の日本人および日本在住のベトナム人のお客様に対し、より迅速かつ的確なリーガルサポートを提供できる体制の強化を目指してまいります。

当日の意見交換の中で、次のような興味深い問いが提起されました。すなわち、「日本企業がベトナムに進出し、事業を展開する際に、日本との違いをどのような点で感じるのか」という点です。
この点については、主に以下の観点から、日本との違いを感じるケースが多いと考えられます。
- まず、「市場理解」の面では、ベトナム市場に対する十分な理解がないまま進出してしまうケースが少なくありません。特に、市場を個別的・断片的に捉える傾向があり、全体的かつ構造的な市場理解が不足していることが、事業展開における課題となる場合があります。
- 次に、「経営スタイル」においては、ベトナムでは柔軟性や短期的な意思決定が重視される傾向があります。一方で、日本企業は長期的な視点に基づき、慎重に意思決定を行う傾向が強く、この違いがスピードや判断プロセスの面でギャップとして表れることがあります。
- また、「人材に対する期待」に関しても違いが見られます。日本企業は特定の人材に対して強い信頼を置き、組織運営が個人に依存しやすい傾向がありますが、ベトナムでは人材の流動性が高く、組織の成長や変化に応じて人材の入れ替えが比較的頻繁に行われます。
- さらに、「法律理解およびコンプライアンス意識」の面では、日本企業は法令遵守意識が非常に高い一方で、その感覚をそのままベトナムに当てはめてしまうことで、現地の法制度や運用実務を誤解してしまうケースも見受けられます。
このように、市場、経営、人材、法務といった複数の側面において、日本とベトナムの間には実務上の違いが存在し、これらを正しく理解することが、ベトナムにおけるビジネス成功の重要な鍵となります。
