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01 - 個人専門家との業務委託契約は適法ですか |
結論からいえば、ベトナム企業が個人の専門家と業務委託契約(サービス契約)を締結すること自体が、直ちに違法となるわけではありません。ベトナム民法は、サービス提供者が業務を行い、利用者が対価を支払う契約を認めています。
ただし、契約書に「業務委託契約」と記載すれば十分というわけではありません。実際の関係に、報酬を伴う労務の提供と、一方当事者による管理・指揮・監督がある場合、契約の名称にかかわらず、労働契約と判断される可能性があります。
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02 - 判断の中心は「契約名」ではなく実際の働き方です |
企業は、次の点を総合的に確認する必要があります。
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確認項目 |
業務委託に近い運用 |
労働関係に近い運用 |
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業務の管理 |
成果物・期限を合意し、方法は専門家が決めます |
会社が勤務時間、場所、方法を日常的に指示します |
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報酬 |
成果物や工程の完了に応じて支払います |
毎月一定額を継続的に支払います |
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組織との関係 |
独立した外部専門家として業務を行います |
上司の管理下で、社内組織の一員として働きます |
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設備・体制 |
原則として自ら設備や作業体制を整えます |
会社の設備、メール、座席等を常時使用します |
当初は独立した業務委託であっても、運用の途中から定時出社、毎日の業務指示、社内評価への組込みなどが行われると、実態が労働関係に近づくことがあります。そのため、契約書だけでなく、契約期間中の運用も確認することが重要です。
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03 - 社会保険と個人所得税にも影響します |
社会保険
2025年7月1日に施行されたベトナム社会保険法2024は、名称が異なる契約であっても、報酬・賃金を伴う労務と管理・指揮・監督の実態がある場合を、強制社会保険の対象に含めています。したがって、形式上は業務委託契約でも、実態が労働契約であれば、社会保険料の追加納付や遅延に伴う負担が生じる可能性があります。
個人所得税
事業登録をしていない居住者個人に報酬を支払う場合、一定の条件の下で、企業には原則として支払時に10%の個人所得税を源泉徴収する義務があります。ただし、10%を源泉徴収したことだけで、その関係が適法な業務委託になるわけではありません。税務上の処理と、労働法・社会保険法上の判断は、それぞれ確認する必要があります。
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04 - 契約前に確認すべきポイント |
- 一時的または専門的な成果を依頼するのか、継続的な社内業務を担当してもらうのかを明確にします。
- 業務範囲、成果物、納期、検収方法および報酬の支払条件を具体的に定めます。
- 勤務時間、勤務場所および日常の作業方法を会社が直接管理する必要があるかを確認します。
- 社内規程、福利厚生、人事評価など、従業員向け制度を安易に適用しないようにします。
- 個人所得税の源泉徴収、証憑および支払記録を適切に整備します。
- 契約書の内容と、現場での指示・管理方法が一致しているかを定期的に確認します。
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05 - どの契約を選ぶべきですか |
専門家が独立して業務方法を決め、特定の成果物を提供する関係であれば、業務委託契約を選択できる余地があります。一方、会社が勤務時間や業務方法を管理し、その専門家が継続的に社内業務を担うのであれば、労働契約を選択する方が実態に合っています。
また、専門家が事業登録をしている場合でも、実際に会社の指揮・監督下で働いていれば、労働関係と判断される可能性は残ります。重要なのは、形式を整えることだけではなく、契約、税務、社会保険および実際の運用を一体として設計することです。
まとめ
個人専門家との業務委託契約は、適切な場面で利用すれば、柔軟で有効な協力方法です。ただし、契約名だけで労働関係を否定することはできません。業務内容、管理方法、報酬の支払い方および組織との関係を確認し、実態に合った契約を選択する必要があります。
BETOHOでは、契約書の作成だけでなく、企業の実際の業務運用を踏まえ、労働、社会保険および税務を含む対応方針をご提案しています。