公開 2024年09月13日  I 更新 2024年09月18日

1. ベトナムの飲食店事業に関する外資規制、事業条件

※無断で複製、転載、転用、改変等の二次利用をご遠慮いただきますようお願いいたします。

目次

17. 業種 8.飲食 NO.1

※無断で複製、転載、転用、改変等の二次利用をご遠慮いただきますようお願いいたします。 

1. 規制等の概要

事業名:飲食店事業

ベトナム法上の正式事業名

 CPCコード

VSICコード

食品提供サービス

642

643

  5610, 5621, 5629, 5630

飲料提供サービス

レストラン、飲食店、その他移動式ケータリングサービス

飲食店で食品の製造・加工・販売も行う場合には、食品の製造・加工・販売事業の登録が必要です。
保存料を使用せず、すぐに消費する食品を飲食店で調理した後、パッケージ化してオンライン発注を通じて、Grapで消費者に届ける活動は、食品の製造・加工・販売には該当しません。

投資・事業に関する条件

WTOコミットメントに基づく条件

2015年以降、外資100%でも飲食店事業に進出することが認められています。

ベトナム国内法令に基づく条件(食品安全法 55/2010/QH12

その他)

     i.        飲食業には外資特有の規制はありませんが、ローカル企業と同様に、食品衛生法などの事業条件を満たす必要があります(詳細は以下の【3.飲食店に関する条件】をご参照ください)。また、飲食店の運営には、食品衛生安全基準を満たす施設の証明書が必要です。飲食店で酒類を提供する場合、酒類小売業免許、または現地消費販売の申請が必要です。

    ii.        飲食店で、酒類を提供する場合には、酒類小売業免許又は、酒類の現地消費販売の申し込みが必要です。

       

2. その他

  •     飲食店事業は、主に露店として活動するため、当局機関(公安、市場調査機関、食品安全管理機関)からの干渉を受けやすいです。これを回避するため、名義借りを通じて事業を展開するケースも見られます。
  •      飲食店の会計や税務処理は複雑であり、自社の経理スタッフだけでなく、外部の税理士や会計士のアドバイスを受けることが推奨されます。

 

3. 飲食店に関する条件

     (1)  飲食店が食品衛生安全基準を満たす施設の証明書を取得するためには、以下の条件を満たす必要があります。

  •      飲食店の施設、設備、器具、及び飲食物を調理・提供する従事者が健康であり、保健省が定める健康基準を満たすこと。
  •      店舗設計には、調理場、販売エリア、手洗い場、調理エリア、食事エリアが清潔に保たれ、汚染源から離れていることが求められます。また、生食品と調理済み食品の展示エリアを分けて配置する必要があります。
  •      調理や分配、食品保存のための器具や食器が十分に揃っていること。食品に直接触れる際には、使い捨ての清潔な手袋を使用すること。
  •     調理に使用される水は、飲用水の品質に関する国家技術基準(QCVN01:2009/BYT)に適合していること。飲料用の氷も適切な水から製造され、衛生基準を満たしていること。
  •      食材や食品添加物、包装食品には正当な起源を証明する書類が必要であり、保健省が許可する添加物のみが使用可能です。
  •      調理済み食品や即食品は、地面から少なくとも60cm上に展示し、ガラスケースや防塵装置で覆われる必要があります。
  •      廃棄物は密閉容器で保管し、毎日適切に処理すること。排水も環境汚染を防ぐために適切に処理する必要があります。

     (2)  食品安全基準を満たす施設の証明書の申請書類は以下の通りです

  •      食品安全基準を満たす施設の証明書の申請書
  •      営業登録証明書のコピー
  •      食品衛生基準を満たす施設や設備、器具に関する説明書
  •      施設の所有者および食品の生産・営業に直接従事する者の健康証明書
  •      施設の所有者および食品の生産・営業に直接従事する者が、管理省の規定に従って食品衛生安全に関する研修を受けたことを証明する書類

     (3)  申請に関する注意点

     食品安全基準を満たす施設の証明書の申請後、当局機関による実地調査が行われます。査察時には、飲食店の責任者が対応する必要があります。査察団は、法定条件よりも厳しい指摘をすることがあります。その場合は、法律に基づいて協議するか、柔軟に対応するかを検討する必要があります。

 

【責任免除事項】

本ウェブサイトに投稿している記事は、記事作成時点に有効する法令等に基づいたものです。その後の法律や政策等の改正がある場合は、それに伴い、記載内容も変更する可能性があります。法の分析、実務運用のコメントの部分については、あくまで直作者の個人的な経験や知識等から申し上げたことで、一般共通認識や正式な解釈ではないことをご了承ください。

また、本ウェッブサイトに投稿している内容は、法的助言ではありません。個別相談がある場合には、必ず専門家にご相談ください。専門家の意見やアドバイスがなく、本ウェブサイトの記載内容をそのまま使用することにより、生じた直接的、間接的に発生した損害等については、一切責任を負いません。

duongbui@in-lc.net 0967 246 668