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日本の化粧品をベトナムに輸入し、ベトナムで販売するためには、以下の通りの各種手続きや、注意点を検討する必要があります。
1. 関係図
2. 輸入手続き
化粧品をベトナムに輸入するために、以下の手続きを行う必要があります。
手続きや、必要対応の項目 |
準備する必要な書類等 |
1. 化粧品開示手続き
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注意事項:
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2. 通関手続き (商品の査証手続きが不要です) |
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3. 商品情報ファイル(PIF - Product Information File)の整備、保管
化粧品の流通者は、個別商品に対して以下の項目を構成される商品情報ファイル (PIF - Product Information File) を整備し、保管する必要があります。検査機関からの要求がある場合には、すぐに PIF 書類を提出しなければなりません。
- 商品に関する事務的な書類、商品の概要
- 原材料の品質
- 成分の品質
- 商品の安全性及び効果
4. 化粧品の表示、ラベル
化粧品ラベルは、商品の詳細や構成要素を分解することなく、ラベルの指定された内容を確認できる位置に、商品および商品の商業用パッケージに貼り付ける必要があります。ラベルに以下の内容を記載しなければなりません。
- 化粧品の名称および効用
- 使用方法
- すべての原材料名
- 原産国
- 国内の流通者の法人名または個人名
- 容量または重量
- 製品のロット番号
- 製造日または使用期限
- 使用上の注意事項
なお、表示言語は英語またはベトナム語とされていますが、上記のラベル表示内容のうち、「国内の販売会社名または個人」、「使用上の注意事項」、については、ベトナム語での記載が必要です。
5. その他注意事項
- ベトナム現地法人を通じなく、直接日本の EC サイトからベトナムの消費者に化粧品を販売するケースが多いです。その場合には、①正式のルートから輸入するか、②正式ではないルートから輸入するという2つのパタンがあります。
- 化粧品の金額が、2.000.000VND 以下の場合には、消費目的で輸入するという意味で、化粧品の開示手続きを求めていません。その金額を超えた場合には、貿易目的であるとみなし、保健省医薬品管理局から化粧品開示書受領番号を取得できなければ、輸入することができません。
- 正式ではないルートから輸入するケースも多いです。そのリスクは、万が一市場管理機関の調査や消費者への不具合等が発生する場合には、市場に流通しているそのメーカーの商品を回収され、今後ベトナムに正式に輸入するパタンに変更してもうまくできない可能性があるということです。
(ベトナム・ダナン柳橋 写真家 株式会社 ネクストエイジ 代表取締役 内藤 裕二)