3. ベトナム日系企業のコンプライアンスチェック範囲一覧表

企業の意思決定

p  定款（会社設立時の定款とその後の更新版）を保管しているのか。

p  定款に定められた規定を厳守しているかどうか。

p  会社の意思決定について正しいプロセスで実施しているかどうか。

p  企業法が求めるガバナンス組織等は、正しく運用しているか

許認可関係

p  会社が保有する各種許認可（IRC、ERC、環境保護ライセンス、消防ライセンス、個別ライセンス等）が適切かどうか。

p  必要な許認可を十分に取得しているか。

p  登録した事業内容と実際の活動内容の齟齬がないか。

p  その他許認可関係の問題の有無

資産の所有権確認

p  会社が保有する資産（特に不動産）を合法的に取得しているかどうか。

p  会社が保有する資産（特に不動産）の使用権・所有権を証明できる十分な証拠があるかどうか。

p  知的財産権（商標、特許等）について十分に保護されているかどうか。

p  無形資産を含む会社の資産が侵害される潜在的なリスクがあるかどうか。

雇用関係

p  会社の就業規則に問題がないかどうか。

p  従業員との雇用関係を終了させる（合意終了、契約解除、解雇等）ためのプロセスや施策を十分に整備できているかどうか。

p  セクハラやパワハラに関して問題が発生していないかどうか。

p  試用契約、雇用契約のひな形、その他労働関係の内部規定に問題がないか。

p  残業に関する規制を厳守しているかどうか。

p  その他の問題の有無（労働組合の設立、労働協定の作成等）

事業関係

p  会社の事業に特化した規制について厳守しているか。

p  会社の事業に特化した規制について定期的にアップデートし、厳守しているかどうか。

p  事業計画と実際の活動との大きな差がないか（特に合弁事業の場合）。

取引先との契約

p  取引先との間の契約に大きな問題がないか。

p  取引先との契約には、支払い条件や代金にいて、会社に不利な条件がないか、一般的な条件と齟齬がないか。

p  購買に関してキックバックや不正購入の兆候がないか。

p  顧客の情報を適切に管理できているか（従業員が顧客の情報を持ち出すことを防ぐため）。

債権の管理・回収

p  債権の管理・回収に関するプロセスが適切かどうか。

p  実際の債権回収に関する対策を十分に講じているかどうか。

p  取引先との契約における債権管理・回収に関する対策を入れ込んでいるかどうか。

知的財産及び
秘密保持

p  秘密保持合意書があるかどうか。

p  従業員、取引先、その他の第三者と適切な秘密保持合意書等を締結しているか。

p  顧客名簿、会社の技術、ノウハウ等の秘密情報については、しっかり管理できているかどうか。

p  従業員からの発明がある場合、職務発明に関する合意書などを作成しているかどうか。

リスク管理

p  トラブルやクレーム等の対応に関する組織等は十分に整備できているかどうか。

p  リスク管理体制が十分に整備されているかどうか。

その他

p  広告規制を厳守しているか。

p  消費者保護法が定める規制を遵守しているかどうか。

p  個人情報の取り扱い等を行っているか。個人情報の取り扱いがある場合には、個人情報に関する規制・手続きを厳守しているか。